バイクのバッテリーが上がってしまったり、セルが回らなくなってしまったりと、不測の事態が起きた場合に覚えておくと便利なのが押し掛けです!
実際僕自身も何度も押し掛けしなければならない事態に陥ったこともあり、押し掛けの取得はバイク乗りにとっては必須くらいの知識だと思っています。
今回はそんな押し掛けの方法などを解説していきます!
押し掛けが必要な時ってどんな場合?
押し掛けが必要になる場面は、バッテリー上がりが起きた時です。
例えばエンジンをかけずにキーをアクセサリーまで回したまま放置してしまった場合や、長い期間乗らずに放置してしまったバイクが自然放電により、バッテリーが弱まってしまった場合です。
注意してほしいのが、押し掛けができるのはバッテリーが弱まっている時のみです。
バッテリーの電気が完全になくなってしまっている場合や、バッテリーをつなげていない場合は、押し掛けでエンジンはかかりません。
エンジンは点火プラグをスパークさせて、ガソリンに点火しています。そのプラグをスパークさせる電力はバッテリーから配給されます。
バッテリーが上がっている場合でも、セルモーターを回すだけの電力が無いだけで、スパークプラグに点火するくらいの電力が残っているがほとんどです。
押し掛けはセルモーターを回す役割を担っているだけなので、スパークプラグに点火するだけの電力は必要ということですね!
また、バイクにエンジンがかかると、オルタネータという発電機が回り、バッテリーへの充電を行います。ですので、バッテリーが上がってしまった場合でも、押し掛けでエンジンさえかけることができれば、数時間走行すればバッテリーも復活してセルでエンジンをかけれるようになります。
しかし、バッテリーが完全にサルフェーション(硫酸鉛の硬い結晶が生じて電気を発生できなくなる現象)してしまっていると、充電しても電気が発生しないようになってしまうので、バッテリーが復活せず、新しいものへの交換が必要です。
押し掛けのやり方
押し掛けはギアがつながったバイクのタイヤを無理やり回すことでエンジンを始動する方法です。
勢いよくバイクを押し続ける必要ので、まず押し掛けを行う場所を選定しましょう。
・場所を決める
勢いよくバイクを押さなければならないので、登り坂で押し掛けすることなんて不可能です。
最も適した場所はアスファルトの下り坂ですね。
タイヤを回さないといけないのである程度のグリップが必要になるので、砂利道や砂の浮いたコンクリートの上などではエンジンが始動できないどころか、最悪の場合、転倒してしまうので注意しましょう!
・押し掛けの手順
①まずはバイクの横に立ちキーをONに回します。(たまにOFFのままやっている方&うっかりOFFになっていることがあったりするので注意)
②次にギアをセカンド(2速)に入れる。
③クラッチを握って勢いよくバイクを押す。
④素早くクラッチをつなげると同時にバイクに横から飛び乗り、後輪に荷重をかける。
⑤エンジンが掛かればクラッチを握って、軽くアクセルを回してエンジンを安定させれば完了。
③の項目でのバイクの勢いが押し掛けでは非常に大切です。勢いが無ければエンジンはかかりませんし、タイヤがロックして転倒してしまう可能性もあります。友達がいれば後ろから同じように押してもらうことも有効ですね。
また、④では荷重をかけることが重要です。ビビッてバイクに体重を預けることができなければ後輪が滑ってエンジンがかからない&転倒ってことにもなるので思い切って体重を預けましょう。クラッチを繋げるのと同時にリアサスをグンッ!と沈めるイメージでやるといいでしょう。クラッチもスパッとつなげてください。
横から飛び乗るのに勢いがありすぎると逆側に転倒してしまうので、注意しましょう!
押してくれる友人がいるのであれば自分はバイクに乗ったまま、押してもらったりするのも良いですし、急な坂道であればバイクにまたがったままでも可能です。
またがったままの場合でもクラッチを繋げるときは反動をつけて後輪に荷重をかけるようにしてください。荷重が乗らないとスリップして転倒してしまいます。
まとめ
押し掛けはバイクに乗るのであればマスターしておきたい技術です。
最初の内は難しく感じるかもしれませんが、慣れると非常に簡単な技術なので覚えておきましょう^^
どうしても押し掛けでエンジンがかからない、もしくはエンジンがかかるのにすぐに落ちてしまうといった場合は、別の原因が考えられるので修理に持って行ったほうがよいかもしれません。