ホンダのMT原付バイクNS50Fのスペックや最高速度はどれくらい?カスタム方法紹介

前期モデルNS50F

NSR50やNS-1などホンダの50ccバイクには数多くの名車が存在しますが、このNS50Fも名車の1台だと思います。

水冷2ストローク単気筒エンジンを搭載し、後期型では最大馬力発生回転数が10000rpmという高回転エンジンとなりました。

今回はそんなNS50Fのスペックや最高速、最高速度を上げるためのカスタム方法などを紹介します。

NS50Fのスペック

後期モデルNS50F

NS50Fは1987年にホンダから発売された2ストロークエンジンを搭載したハーフカウルタイプの原付MTバイクです。

1987年に発売されたモデルが前期型で翌年の1988年からはエンジン特性が変更された後期モデルが発売されています。

その後1995年の生産終了まで9年間ほど販売されました。

前期型では最高出力が7.2ps/8,000rpmだったのに対し、後期型は7.2ps/10,000rpmと10000回転を発揮するエンジンとなり、ホンダの名車NS-1と同等の出力を発揮します。

以下は後期型のスペックです。

メーカー ホンダ エンジンタイプ 水冷2ストピストンリードバルブ単気筒
モデル名 NS50F エンジン始動方式
タイプ・グレード 最高出力 7.2ps(5kw)/10000rpm
動力方式 最大トルク 0.65kg・m(6.4N・m)/7500rpm
型式 AC08 車体重量(乾燥重量) 92kg
排気量 49cc 車体重量(装備重量) 92kg
発売開始年 1989年 パワーウエイトレシオ 12.8kg/PS
燃料消費率 全長・全高・全幅 1855mm × 1065mm × 630mm
燃料タンク容量 シート高
航続可能距離 フロントタイヤサイズ 2.75-17 4PR WT
燃料供給方式 キャブレター リアタイヤサイズ 3.00-17 4PR WT

NS50Fの最高速度は?

それではNS50Fには最高で時速何キロまで出す性能があるのでしょうか?

最高速度は理論上

最大馬力発生回転数(rpm)÷総減速比×リアタイヤ外周(mm)÷1000000×60=最高速度(km/h)

上記の式でで求めることができます。

上の公式に当てはめてみるとノーマルのNS50Fで理論上最高速は87.7km/h出すことが可能となります。

この速度はホンダNS-1よりも高く、50ccの中では非常に高い数値です。

エンジンはレブリミット(何回転まで回せるのか)が設定してあり、最大馬力発生回転数よりもレブリミットは高く設定されているので10000rpm以上回すことは可能ですが馬力が落ちるため、さらに速度を上げれるかは分かりません。

実際には空気抵抗や路面の状態、タイヤの精度、ライダーの体重などによっても左右されます。

スピードリミッターがある場合は、通常60km/hくらいでリミッターがかかってしまうため、リミッターカットしなければ理論上の速度までもっていくことができません。

しかし、最大馬力発生回転数はエンジンを弄ったり、キャブレター、CDI、チャンバーなどの変更によって上げることは可能ですし、スプロケットの丁数を変え、二次減速比を変更することによって、総減速比が変わり最高速度を伸ばすことが可能です。

最高速UPカスタム方法

◆リミッターカット

最高速度を上げるために最も簡単な方法がCDIの変更。いわゆるリミッターカットです。

CDIは簡単に言うとスパークプラグを点火させる装置であり、ノーマルのCDIではスピードリミッターが付いているため、60km/h以上のスピードが出ないように点火タイミングを遅らせたり、電気信号を止めたりしています。

そこで、社外品のCDIに変更することでスピードリミッターを解除することができます。

さらに、CDIの変更はリミッターをカットするだけではなく、点火特性を変更することによって、ノーマルよりも出力特性を向上することが可能なんです。

要するにCDIの変更だけでも前記の式で割り出した理論上の最高速度を上げることが可能です。

基本的にはボアアップやキャブ交換など、他のカスタムと合わせて取り換えることがおすすめですが、これだけで最高速が100km/h近く出るようになるという声も多いです。

取り付けもカプラーオンで非常に容易です。


CF POSH CF ポッシュ/レーシングC.D.I. スーパーバトル
CF POSH CF ポッシュ/レーシングC.D.I. スーパーバトル NSR50

◆スプロケット丁数変更

スプロケットの丁数を変更することでも、最高速を伸ばすことが可能です。

スプロケットはフロント側(ドライブスプロケット)とリア側(ドリブンスプロケット)があります。

ドリブンスプロケットは丁数を減らすことで最高速を上げることができ、逆に丁数を増やすと加速力が上がります。

フロントのドライブスプロケットは丁数を1丁変えるだけでリア側よりも特性が大きく変わってしまうので、リア側のほうが調整しやすいとは思います。

ちなみにフロントのドライブスプロケットはリア側とは逆で丁数を増やすことで最高速が上がります。

例えば、NS50Fのノーマル状態でのリア側ドリブンスプロケットの丁数は41丁ですが2丁減らした39丁にすることで最高速が87.7km/hから約92km/hほどまで上げることが可能です。

フロント側のドライブスプロケットはノーマルで14丁、2丁上げた16丁にすると最高速が約100km/hまで上がることになります。

しかし、スプロケで最高速寄りに変更しすぎると、加速力が非常に落ちてしまうので注意が必要です。


キタコ KITACO/ドリブンスプロケット (リア)
キタコ KITACO/ドリブンスプロケット (リア) NS-1

キタコ KITACO/ドライブスプロケット (フロント)
キタコ KITACO/ドライブスプロケット (フロント) CL50

◆ボアアップ

最高速を上げる最も直接的な方法がボアアップです。エンジンの総排気量を上げてしまう方法ですね。

ボアアップキットなどでシリンダーの直径を拡大したものに交換し、ピストンも交換することで排気量を上げます。

ボアアップをすると原付の制限速度30km/hを守らなくてもよくなる点もメリットのひとつです。

市役所において、改造登録証明にてボアアップしたことを届け出る必要があります。


ai-net アイネット/68.8cc ボアアップキット(46mm)
ai-net アイネット/68.8cc ボアアップキット(46mm) CRM50

◆チャンバーの変更

最高速度目的だけではなく、カスタム箇所としても人気なのがチャンバーの変更です。

最高速よりもトルクアップなどのほうが期待できます。

しかし、チャンバーによってパワーバンドが変わったり、チャンバーの性能を引き出すためにスプロケットの調整や、キャブセッティングが必要になる場合もあります。


RSヨコタ レーシングショップヨコタ/YOKOTA-09-EXチャンバー:NS50F (AC08)
RSヨコタ レーシングショップヨコタ/YOKOTA-09-EXチャンバー:NS50F (AC08) NS50F

まとめ

NS50Fはネイキッドカスタムやレースベース車としてm人気があるバイクです。

レース用としてはNS50Fからさらに軽量化されたレース専用車両NS50Rも販売されています。

2ストロークバイクはパワーバンドに入った時の加速感は4ストにはない面白さがあり、原付とはいえスピード感と加速感はかなり楽しめるのでおすすめです!

スピードの出し過ぎでの違反や事故には注意してくださいね!

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