幻想的な世界を創り出す発光生物。
中でも有名なのはホタルですが、キノコやクラゲ、魚、プランクトンなど多くの光る生物が存在しています。
光る生き物たちがつくる風景は非日常的な雰囲気を創りだし、心奪われるような絶景にもなります。
今回は日本で見ることができる発光生物の種類や見ることのできる場所や時期などを紹介します!
浮遊する幻想的な光「蛍(ホタル)」
出典:instagram(@takahisa.y.5511)
光る生き物と聞いて真っ先に思い浮かぶのが、「ホタル」ではないでしょうか?
ホタルと一概に言っても、最も有名であろう「ゲンジボタル」だけではなく、カタモンミナミボタル・ムネクリイロボタル・ヘイケボタル・ヒメボタル・オオマドボタル ・クロマドボタル・オオオバボタル・オバボタル・スジグロボタルなど、日本には様々な種類のホタルが生息します。
その分布は見られる種類は異なるものの、北海道から九州まで日本全国に蛍は生息し、山林や湿地、川などで多く見ることができます。
発光する時期については5月~9月にかけてみることができますが、多くは5月下旬から6月中旬が見ごろとなるようで19~21時頃がより活発に見ることができるようです。
緑や黄色に発光しながら飛び回る様子は幻想的な空間を生み出し、時間を忘れてしまうほどに見とれてしまいます。
海で光るブルーの灯「ホタルイカ」
ホタルに並んで有名なのがホタルイカではないでしょうか?
居酒屋や食卓にも並ぶおいしい食材としても有名ですが、名前のとおり、ホタルイカもホタルのように発光することができる生物です。
ホタルイカも1種類だけではなく、世界には40種類ものホタルイカが生息します。
日本では日本海全域と太平洋側に生息しており、普段は水深200m – 700mの深海に住んでいるんです。
身体を発行させてメスにアピールしているように思われがちですが、ホタルイカの発光は光によって天敵を誘導し、光を消して撹乱させ、その場から逃走するというデコイのような機能があると考えられています。
富山県の富山市から魚津市にかけての富山湾沿岸は、ホタルイカの群遊海面として有名であり、4月から5月にかけて「ホタルイカの身投げ」と呼ばれる、大量のホタルイカが波で浜に打ち寄せられて幻想的なブルーの光で発光する姿を見ることができます。
この富山湾の一部沿岸は「ホタルイカ群遊海面」の名称で特別天然記念物に指定されています。
海面を青色に輝かせるプランクトン「夜光虫」
出典:instagram(@akko_hikari)
海洋性のプランクトンである「夜光虫(ヤコウチュウ)」。
球形の身体に1本の触手が伸びる1mmほどの生物で、プランクトンとして魚介類のエサになりますが、大量発生すると海を真っ赤に染める赤潮の原因になり、海中の酸素濃度が低くなったり、魚のエラに詰まることで漁業に大きな影響を与えてしまうこともあります。
しかし、夜光虫の大量発生によってみられるのが美しく青く強く光る美しい風景です。
波のうねりに連動するように美しく光り輝き、その景色は何とも言えない幻想的な雰囲気を生み出します。
まるで魔法の世界「光るキノコ」
出典:instagram(@kun.tomoki)
夜の森で幻想的な緑の光を放つのが光る発光キノコです。
まるでおとぎの世界に迷い込んでしまったかのような感覚になります。
日本ではツキヨタケ、ヤコウタケ、アミヒカリタケ、シイノトモシビタケ、スズメタケ、エナシラッシタケなど10種類を超える発光キノコが生息します。
出典:tumblr
これらの発光キノコは全国各地で見られ、7月から8月にかけて雨上がりなどの蒸し暑い夜に観察することができます。
特に八丈島や小笠原諸島は発光キノコで有名であり、多くのツアーや観察会などが行われています。
まとめ
どの発光生物もそれぞれ幻想的で神秘的な雰囲気を創り出し、何時間でも見てられるような不思議な気持ちにさせてくれます。
全国各地で見ることができるので、しっかり情報収集して時期を見極めて出向けば今までに見たことのないような神秘的な風景を見ることができますよ!