秋になってくると公園や道端などにも落ちてくるどんぐりですが、装飾品としても可愛く使えるので拾って持ち帰る人も多いかと思います。
子供もどこからともなく拾ってきてポケットから出てきたりなんかもしますよね。笑
しかし、どんぐりを持ち帰るうえで懸念されることがどんぐりの中にいる虫です。。
穴があいているどんぐりを避けていても中に虫がいる可能性はありますし、中で虫が成長するとどんぐりを食い破って外に出てくることも。。
今回はどんぐりの中にどんな虫がいるのか?虫対策や処理方法などを紹介します!
どんぐりの中にいる虫の種類
気になるどんぐりの中にいる虫ですが、多くはゾウムシの仲間が卵を産み付けていることが多いです。
その中でも有名なのが「シギゾウムシ」と「ハイイロチョッキリ」というゾウムシ。
シギゾウムシの生態
どんぐりの中にいる虫の代表的な種類のひとつであるシギゾウムシですが、シギゾウムシの中にも栗に卵を産み付ける「クリシギゾウムシ」や生息する気によっても「コナラシギゾウムシ」や「クヌギシギゾウムシ」など多くの種類が存在します。
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シギゾウムシは体長は10mmほどの小さな虫ですが、特徴的なのは名前の通り、象の鼻のように長い口です。
オスに比べるとメスの口の方が長く、その口の長さは8mmほどにも達するのでほぼ体長と同じくらいの長さになるんです。
成長の活動期間はシギゾウムシの種類にもよりますがだいたいが8月~10月くらい。
交尾を行ったメスはその長い口でまだ早熟段階の緑色の状態のどんぐりに穴を開け、卵を産み付けます。
シギゾウムシの幼虫は産み付けられてから10日ほどで孵化してどんぐりの実を食べながら育ちます。
見た目は乳白色から少し黄色っぽい色で小さなカブトの幼虫みたいな感じですね。
どんぐりが育ってくると卵を産み付けた時の穴は塞がってしまうため、中に虫が入っているかどうかの見分けがつかなくなってしまいます。
どんぐりの中で育ったシギゾウムシの幼虫はやがて老熟し、どんぐりから穴を開けて外に脱出。土の中で蛹室を作って越冬するようです。
ハイイロチョッキリの生態
さてシギゾウムシを紹介しましたが、ハイイロチョッキリもゾウムシの仲間なので、ひと目みると同じような虫に見えます。
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見た目も大きさもほぼ同じなので見分けは難しそうですが、触覚を見ることで簡単に見分けることができます。
先ほど紹介したシギゾウムシの触覚は曲がっているのに対して、このハイイロチョッキリは触覚が一直線で途中で折れていないのが特徴です。
そしてこのハイイロチョッキリもシギゾウムシと同じくどんぐりの中に卵を産み付けるんですが、産み付けた後の行動がとても特徴的な虫で名前の由来にもなっているんです。
ハイイロチョッキリの成虫は6月から10月ごろに活動を行い、シギゾウムシと同じくまだ成長していない早熟段階のどんぐりに長い口で穴を開けて卵を産み付けます。
ここからがシギゾウムシとは違っていて、卵を産み終わったハイイロチョッキリはそのままそのどんぐりを枝ごと切り落としにかかります。
公園や森の中を歩いていると枝が付いたまま落ちているどんぐりが落ちていることがありますが、これは風で折れて落ちたのではなくハイイロチョッキリの仕業なんです。
卵を産むために穴を開けて枝を食いちぎって落とすまで3時間以上もかかる重労働です。
虫のいないどんぐりの見分け方
どんぐりの中にいる虫を紹介しました。
虫も子孫を残すのに大変なんだなとは思いますが拾ったどんぐりの中にはいてほしくない。。
特に中から出てくる虫は幼虫なんで虫が苦手な人にはかなり厳しいですよね。笑
しかし、虫がいないどんぐりを見分けるのは正直非常に難しいです。
まずは枝がついていないどんぐりを拾うこと。
枝付きのものはハイイロチョッキリが卵を産み付けた後の可能性が高いです。
また、穴が開いているどんぐりはもちろんNG!
実の部分に穴が開いていると分かりやすいですが、笠の部分に穴があけられていることも多いので要チェックしましょう。
とはいえ、穴はどんぐりの成長に伴って塞がってしますので、拾ったどんぐりは虫が出てこないように対策する必要があります。
どんぐりから虫を出さない対策と処理方法!
工作などでどんぐりを使ったり、家に飾ったりする場合、100%虫がいないどんぐりのみを集めることはなかなか難しいので、虫が出てこないように対策する必要があります。
もっとも簡単な処理方法が煮沸すること。
拾ったどんぐりを沸騰したお湯の中にいれて茹でてしまいます。
すると虫はどんぐりの中で死んでしまうので外に出てくることはなくなります。
茹でたどんぐりは傷みやすいので風通しの良いところでしっかり乾燥させてから使うようにしましょう。
少量のどんぐりであればジップロックなどに入れて電子レンジで温めるのも手間もかからないのでおすすめです。
自然のものである以上、時間が経過するとどんぐりのツヤがなくなったり、色が変わったり、ひび割れを起こすものもあるので、長い期間良い状態を保ちたい場合は、手間はかかりますが表面にニスを塗るなどしたほうが良いでしょう。
上記の処理方法ではどんぐりの中にいる虫は死んで出てこなくなるだけで、どんぐりの中には虫が取り残されたままの状態になります。
どうしてもそれが嫌だという場合は虫が全部出てくるまで待つしかないと思います。
まとめ
どんぐりの中にいる虫はシギゾウムシやハイイロチョッキリなどのゾウムシの幼虫。
虫がいないどんぐりは枝の付いていないものや穴が開いていないどんぐりを拾うことが重要。
しかし、穴はどんぐりの成長とともに塞がるので100%見分けるのは困難!
煮沸することや電子レンジで温めることで、どんぐりから虫が出てこないようにする対策がおすすめ!