ホンダの人気原付レーサーレプリカNSR50。発売から30年以上たった現在においても人気は健在で50ccクラスのレースなどでも使われているバイクです。
ホンダのNS-1などの17インチホイールと比べるとホイールサイズが12インチと非常に小さく小柄な車体ですが、最高速度はどれくらい出るのでしょうか?
今回はそんなNSR50の最高速度と最高速度をアップするためのカスタム方法などをまとめてみました。
NSR50の最高速度はどれくらい?
NSR50は1987年に発売されて以降、モデルチェンジが何度か行われ、大きく分けて4種類のNSR50に分けられると言われています。
1987 – 1988年の初期型から、1989 – 1992年型、1993 – 1994年型、1995年~型の4つの型式です。そのほかにNSR50のレース専用モデルのNSR-miniがあります。
最高速度は理論上
上記の式でで求めることができます。
今回はNSR50の初期型である1987年型で計算してみることにします。
この計算式で求めるとノーマルのNSR50で理論上では約90.1km/hを出すことが可能です。
実際には空気抵抗や路面の状態、タイヤの精度、ライダーの体重などによって左右されるので、上記の最高速度はまず出すことはできません。
さらには、通常60km/hくらいでリミッターがかかってしまうため、リミッターカットしなければ理論上の速度までもっていくことができません。
しかし、最大馬力発生回転数はエンジンを弄ったり、キャブレター、CDI、チャンバーなどの変更によって上げることは可能ですし、スプロケットの丁数を変え、二次減速比を変更することによって、総減速比が変わり最高速度を伸ばすことが可能です。
約90.1km/hと聞いて「そんなもんか~」と思われる方もいるかもしれませんが、この数値だけでいうと、同じホンダのNS-1よりも速く、かなり高性能だと言えると思います。
最高速度を上げるカスタム方法
◆社外CDI(リミッターカット)
カスタムを行う際に必ず変えておきたいのがCDIです。
CDIは簡単に言うとスパークプラグを点火させる装置であり、ノーマルのCDIではスピードリミッターが付いているため、60km/h以上のスピードが出ないように点火タイミングを遅らせたり、電気信号を止めたりしています。
そこで、社外品のCDIに変更することでスピードリミッターを解除することができます。
さらに、CDIの変更はリミッターをカットするだけではなく、点火特性を変更することによって、ノーマルよりも出力特性を向上することが可能です。
カプラーオンで取り換え可能なので誰でも簡単にカスタムすることができます。
CF POSH CF ポッシュ/レーシングC.D.I. スーパーバトル NSR50
◆スプロケット丁数変更
スプロケットの丁数を変更することでも、最高速を伸ばすことが可能です。
スプロケットはフロント側(ドライブスプロケット)とリア側(ドリブンスプロケット)があります。
ドリブンスプロケットは丁数を減らすことで最高速を上げることができ、逆に丁数を増やすと加速力が上がります。
フロントのドライブスプロケットは丁数を1丁変えるだけでリア側よりも特性が大きく変わってしまうので、リア側のほうが調整しやすいとは思います。
ちなみにフロントのドライブスプロケットはリア側とは逆で丁数を増やすことで最高速が上がります。
例えば、NSR50のノーマル状態でのリア側ドリブンスプロケットの丁数は42丁ですが3丁減らした37丁にすることで最高速が約90.1km/hから約97.4km/hほどまで上げることが可能です。
フロント側のドライブスプロケットはノーマルで14丁、3丁上げた17丁にすると最高速が約109.4km/hまで上がることになります。
しかし、スプロケで最高速寄りに変更しすぎると、加速力が非常に落ちてしまうのでバランスが重要で注意が必要です。
キタコ KITACO/ドリブンスプロケット (リア) NS-1
キタコ KITACO/ドライブスプロケット (フロント) CL50
◆ボアアップ
最高速を上げる最も直接的な方法がボアアップです。エンジンの総排気量を上げてしまう方法ですね。
ボアアップキットなどでシリンダーの直径を拡大したものに交換し、ピストンも交換することで排気量を上げます。
ボアアップをすると原付の制限速度30km/hを守らなくてもよくなる点もメリットのひとつです。
市役所において、改造登録証明にてボアアップしたことを届け出る必要があります。
ai-net アイネット/68.8cc ボアアップキット(46mm) NSR50
◆チャンバーの変更
最高速度目的だけではなく、カスタム箇所としても人気なのがチャンバーの変更です。
最高速よりもトルクアップなどのほうが期待できます。
しかし、チャンバーによってパワーバンドが変わったり、チャンバーの性能を引き出すためにスプロケットの調整や、キャブセッティングが必要になる場合もあります。
まとめ
NSR50は古いバイクですがカスタムパーツも多くあり、イジって楽しい乗っておもしろいバイクです。
原付バイクのおもしろい点はカスタムも安価に行えますし、少しカスタムするだけで大幅に最高速が上がったり、トルクが上がったりと乗ってすぐわかる点です。
ぜひNSR50に乗ってみてください!