旅館の奥にある窓際スペース「広縁」は何のため部屋?本来の用途や意味を紹介!

旅館に泊まると、部屋の奥にある襖を開けた窓際に椅子と机がおいてある小さなスペース「広縁(ひろえん)」。

このスペースはいったい何のための部屋でどういう使い方をするのが正解なのでしょうか?

今回はこの「広縁(ひろえん)」の意味や本来の用途などを紹介します。

「広縁(ひろえん)」の意味とは

旅館に泊まると奥の方にある窓際のスペース。

これぞ旅館!という気持ちにもさせてくれるような空間ですが、正式な名称は「広縁」といいます。

広縁という言葉は「広い縁側」を略した名前で、名前の通り広い縁側という意味です。

縁側は奥行きが約3尺(90cm)ほどしかないのに対し、4尺(120cm)以上の奥行きがある縁側のことを区別して「広縁」と呼ぶようです。

広縁は前述の通り、広い縁側のことを示すので、縁側と同じく隣の部屋とも繋がっている廊下のようなスペースのことをいいます。

旅館は縁側というよりは、一つの部屋のように区切られていて寛ぐことができるスペースになっていますよね。

これは広縁がある建物を旅館として運用する際、隣の部屋と繋がっているのはまずいので、壁で区切って個室を作った結果できた空間が始まりなんだそうです。

広縁の用途とは

前述の通り、広縁はたまたまできた部屋のように感じますが、現在では和室がある家に広縁をつくる人も増えてきています。

隣の部屋とも繋がっているのであれば、通路としても使えますし、窓際のため日当たりもよいので応接スペースとしても使用されます。

もちろん旅館ではゆっくりくつろぐためのスペースだと思っていただいて間違いありません。

広縁は座敷に広がりをもたせる役割もあり、広縁があるだけでも部屋が広く感じられますし、外の日差しを広縁を設けることで遮ることができるので、和室の畳が日差しで劣化するのを防ぐ役割もあります。

まとめ

・旅館部屋の奥にある窓際スペースを「広縁(ひろえん)」という。

・広縁は広い縁側という意味で奥行きが4尺(120cm)以上あるものを指す。

・旅館の広縁はもともと廊下のように繋がっていた場所を区切ってできたもの。

・広縁の用途は通路や応接室、寛ぎの場所。

・座敷に広がりを持たせたり、日を遮ることで畳の劣化を防ぐ効果もある。

旅館の奥にあるスペース「広縁」について紹介いたしました。

自分は旅行で旅館を選ぶときに「広縁」があるかどうかを基準のひとつにしています。

それくらい広縁が好きで、景色を眺めながらゆったりくつろげる広縁は最高だと思っています。

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